馬鹿の下に付くのは苦痛だ

 そいつは歯を爪でガリガリ削りながらアダルトを必死に見つめている。
 そいつは新作コーナーに行くとその指で鼻をほじる。
 そいつは毎日店にやってくる。
 そして、レジ前に立つとじろじろと人の顔をなめるように見るのだ。あ? こん畜生、ロビンスペシャル決めるぞ? あぁ?
 
 最近『梨木香歩』っていう作家の言葉回しが偉い美しい事に気づいた。
 文章を書き腐るようになってからもう8年。いや、9年? ようやく『美しい言葉回し』って物に出会えたような気がする。
 映像的な描写の『喜多嶋隆』感情表現の上手い『椎名誠』。そして言葉回しの『梨木香歩』かぁ。もっと沢山栄養(小説)取って成長せねば。